遺言について 3 ~撤回~

遺言書を作成したけど気が変わった・・・
遺産になるものが変わった・・・
そんなときはどうしたらいいのでしょうか。

撤回

遺言はいつでも、その全部 又は一部を撤回することができます。
どんな理由でも、何回でも可能です。

遺言の撤回は、遺言の方式でしなければなりませんが、撤回したい遺言と同じ方式で有る必要はありません。例えば、公正証書遺言を自筆証書遺言で撤回することができます。

撤回の擬制(撤回みなし)

遺言の撤回の意思表示を後の遺言でしていなくても、以下の場合は遺言を撤回したものとみなされます。

1.遺言の抵触
前の遺言が後の遺言に抵触するときは、その抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなします。
例えば、前の遺言では甲土地をAに相続させるとし、後の遺言ではBに甲土地を相続させる、と書いた場合など

2.遺言と法律行為び抵触
遺言書を作成した後でした法律行為が遺言書の内容と抵触する場合は、前の遺言を撤回したものとみなされます。
例えば、「Cに乙土地を遺贈する」としていたが、その遺言書作成後に乙土地をDへ譲渡した場合など

3.遺言書の破棄
遺言者が故意に遺言書を破棄した場合は、その破棄した部分については遺言を撤回したものとみなします。
破棄とは・・・遺言書を焼却した、破り捨てたなど。遺言書に斜線を引いた場合、元の文字が判読できる状態であったとしても、その行為(斜線を引く)の一般的な意味と照らして破棄したものとみなします。

4.遺贈の目的物の破棄
遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄した場合は、その破棄した部分については遺言を撤回したものとみなします。
例えば、Eに丙自動車を遺贈する、としていたが、その遺言書作成後に丙自動車を廃車にした場合など

撤回の撤回

撤回された遺言書(原遺言)は撤回された範囲で効力を失います。
原遺言の撤回行為を撤回・取消などした場合でも、それは効力を有しません。
原遺言を復活させたい場合、原遺言通りの内容の遺言を作成しなおせばよいからです。


一度した遺言でも絶対ではなく取り消せるのであれば、遺言書作成のハードルも下がるでしょうか。

行政書士
臼倉夕佳
第24093361号
●この記事を書いた人●
神奈川県座間市で、遺言・成年後見・終活支援を中心に活動している行政書士です。自身の闘病経験や家族の相続経験を通して、「制度や手続きだけでは解決できない悩み」があることを実感しました。だからこそ、困ったときに「あ、臼倉さんに相談してみよう!」と思い出していただけるような、心に寄り添う支援を大切にしています。
得意なのは、じっくりお話を伺うこと。(強引なクロージングは少し苦手です……。)

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