成年後見制度は現在、大きな見直し(民法改正)が予定されています。
今回の改正ポイントは、次の4つです。
①補助制度への一元化
②包括的な代理権の廃止
③終身制の見直し
④本人意向尊重義務の明確化
⇒ひとことで言うと・・・
「保護中心」から「本人主体」への転換です。
この記事では、初めての方にもわかりやすく解説します。
成年後見制度の改正背景
成年後見制度は、高齢化により利用が増えています。
一方で、これまでの制度には
・一度使うとやめられない
・本人の意思が反映されにくい
・制度が複雑でわかりにくい
といった課題がありました。
こうした背景から、より柔軟で使いやすい制度・・・つまり、「本人らしい生活」を支える制度への見直しが進められています。
①補助制度への一元化
これまで成年後見制度は、
- 後見
- 保佐
- 補助
の3つに分かれていました。
ただ、一般の方からすると
「違いがよく分からない」
「どれを選べばいいの?」
という声がとても多かったのも事実です。
今回の見直しでは、この複雑さを解消するため、
👉 「補助」をベースに一本化する方向 が検討されています。
つまり、必要な支援の範囲を柔軟に設定できる、
“オーダーメイド型”の制度へ近づくイメージです。
※ただし、現行制度は経過で残ります。
当面は現行制度と新制度が併存します。
② 包括的な代理権の廃止
現行制度では、後見人がつくと
👉 財産管理や契約など、広い範囲で「包括的な代理権」が与えられます。
これは保護としては強い反面、
本人の自由が大きく制限されてしまうこともあります。
改正では、
👉 必要な範囲に限定して代理権を付与する仕組みへ
つまり、
「全部任せる」から
「必要な部分だけサポートする」へ。
本人の自己決定を尊重する方向にシフトしていきます。
③ 終身制ではなくなる
現在の成年後見制度は、原則として
👉 一度開始すると、亡くなるまで続く(終身制)
という仕組みです。
しかし実際には、
・一時的に判断能力が低下しただけ
・回復する可能性がある
といったケースも少なくありません。
そこで見直しでは、
👉 必要な期間だけ利用する仕組みへ
つまり、
「ずっと続く制度」から
「必要なときだけ使う制度」へ変わっていきます。
これは利用しやすさの面でも、とても大きな変化です。
相続人になったので遺産分割協議は済んだら終わり、などといった使い方もできます。
④ 本人意向尊重義務の明確化
これまでの制度は、「本人の保護」が重視されるあまり、
本人の希望が十分に反映されないケースもありました。
改正では、
👉 本人の意思・希望を尊重することが明確な義務に なります。
例えば、
・住む場所
・お金の使い方
・生活スタイル
こうしたことについて、
👉 「安全だから」だけで決めるのではなく、
👉 「本人がどうしたいか」を大切にする方向へ。
より“その人らしい生活”を支える制度へと変わっていきます。
※今までも本人の意思決定支援は行われてきました。
今後は、より意思・意向が重視されるようになります。
まとめ
今回の見直しのキーワードは一言でいうと、
👉 「保護中心」から「本人主体」へ
です。
- 制度はシンプルに(補助へ一元化)
- 権限は必要最小限に
- 期間は必要なだけ
- 本人の意思を最優先
これからの成年後見制度は、
「支配する仕組み」ではなく
👉 「支える仕組み」へと進化していく といえます。
最後に
制度が変わることで、
「後見=重い制度」というイメージも変わっていく可能性があります。
ご自身やご家族の将来に備えて、
早めに知っておくことがとても大切です。
気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
よくある質問
Q. 成年後見制度は今後なくなるの?
A. なくなるわけではなく、より使いやすく見直される方向です。
Q. 途中でやめられるようになる?
A. 改正では「期間制」が検討されており、柔軟な終了が可能になる見込みです。
Q. 家族でも後見人になれる?
A. はい、可能です。ただし家庭裁判所の判断によります。
座間市・海老名市で成年後見のご相談なら
当事務所では、
・ご家族からのご相談(法定後見)
・任意後見契約のご相談
を承っています。
「まだ必要かわからない」という段階でも大丈夫です。
👉初回相談はお気軽にどうぞ。
この記事を書いた人
行政書士 臼倉夕佳(神奈川県座間市)
成年後見・相続・終活サポートをしております。
関連ブログです↓
・遺言書の作り方・終活サポートページ
📩 無料相談はこちら
📞 お電話でのご相談も可能です(080-3600-4144)
「後見制度を使うべきか迷っている」
そんな段階でも、お気軽にご相談ください。

